
近年、自転車事故が社会問題になっています。果たして、生活道路では、自転車事故が急増しているのでしょうか。総務省行政評価局が行った「生活道路における交通安全対策に関する政策評価」の調査結果から見ていきます。
令和4年の生活道路における自転車関連の人身事故は31,722件で、令和元年比で14.8%減少しています。
しかし、生活道路全体の人身事故の減少率(21.2%)を下回ったため、全事故のうち自転車事故が占める割合は37.3%に上昇しました。つまり、自転車事故件数は減ったものの、自転車事故の比率は高まっています。

生活道路での自転車関連事故の件数を都道府県別に見てみます。

令和4年に事故件数が1,000件を超えているのは、9都府県のみで、東京、大阪、愛知、神奈川、埼玉、兵庫、静岡、千葉、福岡といった人口が多い都市部を抱える自治体です。
これらの9都府県で、全国の事故件数の約8割を占めています。結局、自転車事故は、都市部の問題のように見えます。
令和元年から4年にかけての事故減少率をみると、東京(+16.3%)、山口(+2.8%)、鳥取(+2.0%)のみが増加し、他の都道府県は減少しています。4割から5割減少している都道府県もあり、減少率には大きなバラツキがみられます。
また、自転車が関係する事故の72.1%で自転車側に法令違反があります。安全不確認(27.4%)、交差点安全進行義務違反(22.1%)、動静不注視(13.5%)、一時不停止(11.5%)が多くなっています。
全年代で出会い頭や右左折時の事故が多く、小学生は正面衝突、高齢者は単独事故が目立つなど、年齢層による特徴も明確です。
国の取組としては、国土交通省と警察庁は、令和6年6月に「安全で快適な自転車利用環境創出ガイドライン」を改定し、歩行者と分離された自転車の通行空間(自転車ピクトグラムや矢羽根型路面標示など)の整備が推進され、事故データやシェアサイクル事業者の民間プローブ情報の活用も推奨されています。
さらに、令和6年の道路交通法改正により、自転車の交通反則通告制度が厳格化(いわゆる青切符)されました。
国として、自転車事故を何とかして減らそうとしていることが見て取れますね。

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