
総務省行政評価局が行った「生活道路における交通安全対策に関する政策評価」の結果報告書によると、警察は、市区町村と日頃から連携し、事故リスクの高い場所の情報を提供するのが一般的なようです。
46都道府県警察のうち33警察は、交通事故分析システムを使って事故状況を分析して、科学的根拠に基づいて市区町村へ情報提供しています。事故の発生状況(場所、当事者の種類、年齢層、時間帯など)や事故が多い交差点・路線など「事故リスクが高い箇所」を知らせています。
事故多発箇所
46都道府県警察のうち39警察本部は、警察署に事故多発箇所の把握を指示していて、15本部は、事故再発防止のため、市区町村へ事故多発箇所の情報を提供するよう指示していました。
総務省が調べた120市区町村のうちの13市区町村では、警察から事故多発箇所の情報を定期的に受け取っています。具体的には、次のようなものでした。
- 警察が事故多発箇所で行っている現地診断への参加依頼が来る。
- 警察が選んだ「交通事故ワースト交差点」の情報が届く。
最近のことですが、警察庁は、令和6年8月に「事故多発地点解析ツール」を開発してホームページに掲載を始めました。本来は、警察向けのようですが、市区町村でも利用可能です。
交通事故統計情報のオープンデータを読み込ませれば、事故多発箇所の場所やそこでの事故件数が表示され、地図に表示することもできます。これを使えば、市区町村も簡単に事故多発箇所を調べることができ、画期的なツールですね。
事故が起こりそうな箇所(潜在的高リスク箇所)
警察は、次のような多様な手段で「事故が起きやすい場所」を見つけています。データと現場の両面から危険箇所を把握しています。
- パトロール
- 住民からの要望
- 市区町村からの情報
- 二次点検プロセス
- 車の走行データ
- AIの活用
- 一斉点検
46都道府県警察のうち20警察本部は、 市区町村に事故が起きやすい場所の情報を提供するよう警察署に指示していました。
このほかにも、警察ではありませんが、愛知県は、事故を未然に防ぐために、次のような多様なデータを組み合わせ、AIを使って県内全域の事故リスクを算出しています。「どこが危ないか」を科学的に予測しています。
- 車の走行データ
- 交通事故統計情報のオープンデータ
- 国土地理院の土地利用データ
- 国勢調査の人流データ
- 天候データ
- 3D都市モデルの死角データ
事故リスクの分析結果は、交通安全対策に活かせるよう、市区町村や教育委員会、警察にも提供されています。データを使った先進的な例ですね。

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