都道府県別の生活道路での事故件数

 総務省が行った「生活道路における交通安全対策に関する政策評価」では、生活道路での人身事故件数が都道府県別に示されています。

事故件数

 令和4年は、全国で84,952件の事故が発生し、平均すると、1都道府県当たり1,807件になります。

 都道府県別に見てみると、東京都が最も多く10,973件、次いで大阪府8,415件、神奈川県7,496件、愛知県7,262件と続きます。これらは、いずれも人口が全国上位の都道府県です。
 事故件数が上位の10都道府県の事故件数を合計すると、全国の総事故件数の7割に達します。事故は全国で満遍なく発生しているわけではないようです。

 逆に、事故件数の少ない順に見てみると、鳥取県100件、島根県176件、福井県188件、高知県205件となっていて、東京都の1%~2%しか事故が発生していません。これらは、いずれも人口が全国下位の県です。

人口千人当たりの事故件数

 令和4年は、全国の人口千人当たりの事故件数が0.673件となっています。
 都道府県別に見ると、最も多いのは静岡県で1.474件、次いで群馬県1.353件で1件を超えています。次いで、愛知県0.963件、大阪府0.952件、宮崎県0.946件、兵庫県0.888件と続きます。これらは、宮崎県を除き、事故件数の多い順で全国10位以内の府県です。宮崎県は、事故件数が全国16位で、他と比べてなんとなく違和感を感じます。

 逆に最も少ないのは、鳥取県で0.181件、福井県0.245件、島根県0.262件、秋田県0.286件、高知県0.296件で、これらは、全国的に見て事故件数が少ない県です。

事故減少率

 令和元年から令和4年にかけての事故の減少率を見てみます。
全国的には、令和元年に107,755件であった事故が令和4年には84,952件となり、21.2%減少しています。これは、新型コロナの影響で外出する人が減っていたことも影響しているのではないでしょうか。

 都道府県別に見てみます。減少率が大きい順では、宮崎県46.1%、鹿児島県40%、佐賀県38.5%、静岡県38.1%、高知県36.9%、長崎県36.4%となっていて、九州の県が4つもランクインしています。3年間で事故が3割から4割も減るのは、なかなかすごいことと思いませんか。
 逆に、減少率が小さい順に見てみます。全国で唯一、事故件数が増えている都道府県がありました。東京都です。7.1%増加しています。2位からは減少しており、島根県5.4%、徳島県9.4%、北海道10.2%、神奈川県10.3%の減少となっています。このうち、島根県、徳島県は全国的に見て事故件数が少ないこともあり、さらに減らすというのは難しいのかもしれません。

 最後に総務省が分析した都道府県別のデータを掲載しておきます。

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