自転車の運転者が交通ルールを守らない、または交通ルールを知らないことにより、自転車関連事故が絶えないことを受けて、警察は一つの決断をします。
自転車の交通違反に対して自動車などと同じように、交通反則金(青切符)を納付させることに決めたのです。法律の公布(2026年4月)から2年以内に実施される予定です。
交通違反には、法律で懲役や罰金などの刑事罰が定められているのですが、反則金を納付すれば、刑事罰を受けずに済むというものです。反則金を納付しなければ、刑事手続きが進められ、刑事罰を受ける可能性があります。
確かに、膨大な交通違反全てに刑事手続きを進めることは現実的ではないですよね。反則金とは、とてもよく考えられたシステムだと思います。
話を戻しますが、青切符による取締りは16歳以上が対象です。
自動車でも反則行為とされている違反を中心に100種類以上の違反が対象になります。反則金の金額は、次のように報道されています。
- ながら運転:12,000円
- 信号無視:6,000円
- 逆走:6,000円
- 歩道を通行:6,000円
- 傘差し運転:5,000円
- 無灯火:5,000円
- 一時停止違反:5,000円
- 二人乗り:3,000円
警察は、悪質性、危険性の高い違反を重点的に取り締まる方針で、次のようなものが例示されています。
警察官の警告に従わずに違反を継続したり、違反により車両や歩行者に具体的に危険を生じさせたときのほか、交通事故に直結する危険な運転行為(ながら運転)などが取締りの対象とされます。

ちなみに、既に2024年11月から、自転車の交通違反について罰則の新設や強化がなされています。その一部を挙げておきます。
自転車運転中に「ながらスマホ」をした場合には、6か月以下の懲役又は10万円以下の罰金
自転車運転中の「ながらスマホ」により交通事故を起こすなど交通の危険を生じさせた場合には、1年以下の懲役又は30万円以下の罰金
自転車の酒気帯び運転は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金
自転車の飲酒運転をするおそれがある者に自転車を提供し、その者が自転車の酒気帯び運転をした場合には、自転車の提供者に3年以下の懲役又は50万円以下の罰金
個人的には、自転車のルール違反に対する罰則の強化は賛成です。
私自身もそうだったのですが、昔から自転車に乗っている多くの方は、「自転車は車両であって、交通ルールを守らないといけない」といった意識は薄いのではないでしょうか。
きっと、これぐらい厳しくしなければ、自転車運転者の意識は変わらないと思います。
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